翌日の洗面所でにんまりするために。
「髪を切る」ということについて、技術者それぞれにやり方やこだわり、また信念があります。
私はドライカットです。
お客さまにとっては髪を濡らしてカットしようが乾いたままカットしようが、そんなことはどうでもいいとは思いますが(笑)
乾いた髪のままでカットすることによって、髪がどう動いてどう流れていくかを見ながらカットできます。
常に目の前に完成品がある状態、といえばいいでしょうか。
ここの部分が厚みがある、ここはこう流れるので重たくなる、そういうことがつぶさにわかります。お客さまも、進化していく仕上がりを鏡で常に見られます。
私は「再現性」を重視しています。
サロンでセットしたときにばっちりキマッても、それは「私」が創り上げたヘアスタイルに過ぎません。お客さまがカットを終えて自宅に帰ってご家族に
「あら、髪切ったん?いいやん」と言って頂いたその次の日。
「あれ~?昨日はキマってたのに、自分でやったらうまいこといかへん」
では髪を切った甲斐が無い(泣)
翌日の洗面所で、ささっとスタイリング完了
「やっぱり切ってよかったわ」
とにやりと笑っていただきたい♪
もちろん、毎日手間をかけてセットするヘアスタイルが好きな人には、ちょっと手の込んだスタイルをご提案しますよ。
大切なのは、お客様の満足度だと思うのです。技術者がいくらかっこよくキメたとしても、お客様が再現できなかったらそのスタイルは失敗。
ちなみに私は、ほとんどのカットをこのハサミだけで仕上げます。
梳きバサミは使いません。
短いほうから長いほうに、髪は流れていきます。でもそれが全てではありません。それは「スタイルの仕組み」によって、コントロールできます。
それを梳きバサミではなく、このハサミで質量を管理しながら調整します。
一度、体感されてみませんか?