ここだけの話〜謎のお客さまシリーズ2
こんにちは。
今回は、非常に残念ではありながら再来店をお断りしたお客さまのおはなし。
実はこの話も考えようによっては深い(笑)
1年に1度来られるか来られないかの方、当時40代前半の男性。
とある昼下がり。
完全にカットでは無いタイミングだったので、「?」と思っていると
「あのさ、今から駅まで行くんやけど、家でヒゲ剃ったつもりが、鼻の下ちょびっとだけ剃り残してるの気づいてん。」
「まあ、よーく見れば確かに(^O^)。お顔そりしましょうか」
「そこ(理容椅子)に座って顔剃ってもらったら金払わなあかんやろ。ここで立ったままでいいから、ちょちょっとここだけ剃ってや」
ドアの前で?立ったまま??完全にヤカラやん!!!
「いやそれは出来ませんよ。ちゃんと蒸して剃りたいし、立ったまま剃ってもし切ったりしたらあかんし」
「ええやん」
「無理です」
「えー。。。」
と言いながら、帰ってゆきました。。。
これ、わたし間違ってる〜???
その何ヶ月か後、この人は「オカンがヒゲ汚いから剃ってもらってこいって言うから来た」 と言うので、椅子に座ってもらって寝かすと
「いくら?」
「お顔そりは2800円です」
「オカンが3000円だけくれたから、2000円にまけてよ」
「3000円あれば足りますよ」
「1000円余らせて俺がもらおうと思って」
「みなさんに2800円でさせてもらってるので、そんなことは出来ませんよ。やめときますか?」
「オカンに怒られるやん」
「でも2000円ではうちも困ります。出来ませんよ」
「じゃ仕方ない、やって」
ほんまに納得してんのかな〜と思いつつも施術。案の定終わる頃になって
「なあ、やっぱりまけてよ。ちょっとだけでいいから」
言うと思ったわ。
「わかりました、値段のことは組合の相談役に今から来てもらうように電話しますね」
「ええーそんなたいそうな。」
「じゃあ、オカンに来てもらいますか?」
「いやいやそれはあかんわ」
そしてその人は2800円をしぶしぶ支払って「なんかこんな揉めたら、次来にくいやんか」と言うので
「はい、もう来ないでください」
と言いました。
もう3年ぐらい前の話。
わたし達の仕事は、薬剤やシャンプー剤といった消耗品を使う施術と、ハサミやカミソリだけで仕上げる施術があります。
デザイナーさんやクリエイターさんと話してもよく共通の話題として出るのが「経費がかかっていない仕事は、自分の腕(頭)しか使わへんから経費ゼロやのにお金取ろうとするなんてセコイ!とか、ちょっとやってくれるだけでいいのにもったいぶって!と思われがち」。
これを読んだ人の中には、鼻の下ちょちょっと剃るぐらいやってあげたらいいのに、セコイな…と思われる方もいるかもしれませんね。
でも、使うのはカミソリです。カミソリを当てるのは人間の皮膚です。家で剃りたての敏感になっている皮膚になんのケアもせず、しかも立ったまま入り口で剃るって、危険なことこの上ない。
そう説明しても「タダで、て言うのが嫌やったんやろ」とその人に思われたでしょうね。
もうそう思うんやったら思っといて。
そしたら整体院に行って玄関先で「なあ、肩が上がらんくらい痛いねん。でもベッドに寝てやってもらったらお金払わなあかんから、ここでちょちょっとツボ押してや」て言うのもアリなのだろうか???
プロのシンガーに友達やからと「わたし主催のイベントあんねん。歌手呼びたいねんけどお金かかるやん?あんたと私は友達やん、あんたイベントに来がてらちょっと1、2曲軽く歌ってよ」て言うのもアリなのだろうか???
そういや全然関係ないけど、ミラーレスカメラを買った時、近々HPをリニューアルするために写真をプロカメラマンに頼もうとしてた人が、「ちょうどよかった!モデルになってやるわ!うちのHPでその写真使ってあげるから、撮りにおいでよ」て言うてきたことある(笑)たぶんプロのカメラマンの見積もり、高かったんやね。。。ものの言い方知らんの?て思った( ̄▽ ̄)
これはひょっとしたら、わたしが感じている「プロであるからこそ、軽く扱われてはいけない」という気持ちが間違ってるかもしれませんが。
みなさんはどう思いますか?↑HPの写真の件はのぞく(笑)
無駄に長くなってしまった。。。