君と僕とは友達だから~ごめんね。
続き。
「仲良くしてあげていた」というセリフは
わたしの心に深く刺さりました。
学生時代の自分がとても可哀想に思えた。
自分が親友だと思ってた人から、そんな
セリフを聞くなんて。
それから20年余り、わたしはわたしで
仲の良い昔からの友人や、新しく増えた友人、
そして昔では考えられなかったような
「ネットで繋がる友達」にも恵まれてきて
Nさんの事は忘却の彼方に押しやっていました。
それが昨年の突然の電話。
「元気にしてた?」お互いに、言葉を選びながら
それでもやっぱり懐かしくて長電話になりました。
「会いたいなあ、ご飯でもしようよ」
と言うので、日にちを決めました。
去年は義母の入院、義父宅の泊まり、実母の
入院などが重なっていたけど、奇跡的に1日だけ
夜の時間が空いて、そこで会う事に。
会ってからは、昔話や今の近況などを話し合って
あの頃赤ちゃんだった子供たちもいい大人やで!と
大笑い。
なぜ今になって、また会いたいと連絡してきたのか。
それはまあ、彼女のプライベートな事柄で
わたしに小さな頼み事があったから。
友達のままだったら、もちろん引き受ける。
でもその前に、わたしは彼女に言わなくては
いけない事がありました。
「あの時、貴方に言われた事は、きっと自分でもうすうす感じてた事だった。だからこそ傷ついたし、もう連絡はしないでおこうと思っていた。」
Nさんは
「そういう意味で言ったんじゃないと思うけど…もう昔の事やからあまり覚えてないねん」
なるほど。
物事をごまかす人間ではない。
だからほんとに覚えてないんだと思うし、ひょっとしたらわたしが悪い方へ受け取っただけなのかもしれない。
これでまた、Nさんと仲良くするようになれば。
あの時の傷(自分の誤解)も、本当の意味で忘れられるのかもしれない。
時間が過ぎて、また連絡するね~と手をふって
別れ、自宅に帰るまでの時間にわたしは考えました。
本当にまたわだかまりなく付き合えるのか。
自分の心の本当を、彼女にまた屈託なく話せるのか。
学生時代のわたしを。傷ついた時のわたしを。
今のわたしはどんな言葉で納得させられるのか。
行き着いた答えは「無理」でした。
帰宅して、彼女にLINEを送りました。
「今日は楽しかった。連絡をくれて嬉しかった
ありがとう。
だけど、どうしてもわたしは、昔のわだかまりが
消えません。わたしだけが傷ついたとかは
もちろん思ってないよ。わたしがNを傷つけた
事もたくさんあると思う。
今、また友達付き合いを始めても、もうあの時以前の
気持ちには戻れないと思います。
ごめんね」
という内容。
Nさんからは「わかった」という内容の返信が
来ました。
これでよかったのか?
その答えは出ないのよ。
たぶん、一生出ないのかも。
ブログの題名「君と僕とは友達だから」は
昔むかし、小学校で歌った合唱曲の出だし。
♪君と僕とは 友達だから
歩いて行こう 歌を歌って
嬉しいときも 悲しいときも
歩いていこう 手を取り合って
友達だからこそ
わたしはNさんの手をとることができなかった。
今はその選択がよかったと
思うようにしています。